■光子郎ママのドキドキ日記
光子郎ママ
このテキストは、うつきの煩悩の中の光子郎ママさんの日記の一部です。

○月×日  『うるんだ瞳。』

今日は太一君が遊びに来たわ。
二人とも生足(笑)
「あら、いらっしゃい。」
「お邪魔しまーす。」

太一君ってホント、会う度に素敵な男の子になっていってるわね〜♪
光子郎と並ぶと恋人どうしみたいでドキドキしちゃうわ。





挨拶もそこそこに二人は光子郎の部屋へ…。

「光子郎、お母さんちょっと買い物に行って来るから。」

いつものように家を出る。
お友達が来てる時はいつもそうするの。
だってお家にいると、光子郎ってば申し訳無さそうに

「…部屋にはちょっとの間、入って来ないで下さいね。」

なんて云うんだもの。

隠してるつもり?
ふふふ、甘いわよ。お母さんなんでもお見通しよッ!
息子が部屋でどの子とどんな青春送ってるか分かるように、お母さん、

隠しカメラと盗聴器仕掛けてあるんだもの!!

ふふふ。





…光子郎が学校にいってる間に録音・録画してあった『それ』を視聴。

「…光子郎、これはどうなるんだよ。」
「ああ、えっと、さっきの式に代入して…」

…どうやら勉強してたみたいね。

「…で、答えはa=1/2、b=3、となるわけです。わかりました?」
「…う〜ん…、わかんね。」

太一君が光子郎に向かってにっこりと笑う。

「もう、しょうがないですね。」

顔を少し赤らめてその笑みに応える光子郎。

…光ちゃん、世話焼き女房化してるわ。お母さんをこんなにドキドキさせていけない子ねえ。
て、いうか。

年下の光子郎に勉強見てもらってる太一君も、おばさん、どうかと思うわよ…。


光子郎は向かい合っていた席を移動し、太一君の隣についた。

「いいですか?最初から説明しますから…」
「うん。」

光子郎がノートを見ながら説明してるのを申し訳無さそうに聞いてる太一君。

「……。」

太一君は視線をノートから光子郎へ移し、口をきった。

「光子郎、お前ホント小せえなあ。ちゃんと食ってるのか?」

ふいに光子郎を後ろから抱きすくめる。
ぎゅッ!
「!わ、わわ、何やってるんですか!?真面目に聞いててくださいよっ!」
「だあって、ほらー。」

なるほど、この何年かで光子郎はすごく成長したけれど、太一君といっしょにいるとやはり小さくみえる。
太一君の腕の中にすっぽりと収まってしまっていた。
う〜ん、母親としてはもっと大きく、逞しく育ってほしいとか普通なら思うトコだけど、

『嗚呼、お姫さまみたいな息子もいいかなあ…。(うっとり)』

なんて思っちゃうのよね。 こんな状況を見ちゃうと。



光子郎は自分の胸に回っている太一君の腕に手をのせると、消え入るような声で云った。

どきどきどき…
…あついです…。太一さん…
「ん?」
あついです…。

光子郎の顔は真っ赤だった。
…光子郎、お母さんもなにやらあつくなってきたわあ〜ッ!(どきどき)

「ああ、ごめん。」

訴えられた太一君は躯を離すと、今度はその手を光子郎の頬にあてる。

「…本当だ。真っ赤だな、光子郎。…熱っぽいぞ。」
「………太一さんの手、冷たくて気持ち良いです…。」
「そっか…」

太一君はもう片方の手も光子郎の頬にあてる。

や、やるって何を…!?(笑)
「…気持ち良いです…。」

光子郎はうっとりと、そして潤んだ瞳で太一君を見つめている。

…こ、光子郎、それは危険よ。そんな瞳で見つめるなんて


『今すぐ犯っちゃって』って云ってるようなもんなのよッッ!!


…息子に正しい性教育を教える方法、どなたか教えて下さい。
こ、こういうコトって早いうちにする方が良いのよね…。
中一じゃもう遅い?
お父さんに相談……うッ!ダメだわ。変に勘ぐられたらわたしのお昼の楽しみが…ッ!
(※注意:光子郎パパは何も知りません。)





案の定、ふたりは沈黙の中で見つめあい、そして…


ちゅう〜




ああああああああ…
…まるでそれが自然であるかのごとき振るまい…
お母さん、震えが来ちゃいました。
まだドキドキしてるわ、どうしよう。


…チュウしてるシーンで一時停止したまま固まっちゃった …。


息子が不純同性交友してるのに喜んでる母親ってダメかしら…?
…でも、だって、

かわいいんだもん…。






…だからあの日のあの後、光子郎がちょっとハイテンションぎみだったんだわ。
なにかあったとは思っていたけれど…。

そーだッ!遅くなったけど、今日は御赤飯でも炊きましょうか♪




…本当にすみませんでした。調子のってました…。


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